にんじん

にんじんは、βカロテンなどのカロテノイドなどの抗酸化作用があって、食物繊維も豊富な食材。

健康や美容にいいという野菜として知られており、煮物やサラダ、スムージーなど用途も様々。

4月~7月と11月~12月が旬で、人参は新鮮なものほど乾燥を嫌う性質があります。

新鮮さを保つしっかりした保存方法を知っておきたいものです。

ここでは

  • にんじんの保存方法の基本3原則
  • 使いかけの保存方法
  • 丸ごと人参を常温での保存方法と期間
  • 冷蔵庫保存方法と期間
  • 冷凍室保存方法と期間
  • にんじんの作り置きの保存方法
  • ピクルスにして保存する方法
  • 干しにんじんにして保存する方法

について紹介をしますね。



にんじんの保存方法の基本3原則

にんじんの保存方法は以下の3原則があります。

  1. 立てて保存する
  2. 土つき野菜は土を取らずに保存
  3. 人参の保存には最適な温度と湿度がある

それぞれについて説明をしますね。

 

人参保存は立てて保存する

人参は土の中で生育していた状態と同じにすると、長持ちするのです。

なので、冷蔵庫の野菜室でも立てて保存しましょう。

↓100均には、このような「野菜収納ボックス」が売られています。

100均の野菜収納ボックス

ちょうど良いサイズの箱や仕切りが無くても

紙袋や牛乳パックなどを利用すれば即席「野菜収納ボックス」が作れますよ!

こちらは、100均で収納をされているというツイート

 

POINT

野菜室の収納に便利なもの

  • 紙袋
  • 牛乳パック
  • 100均の野菜収納ボックス
これは便利だわん♫

 

土つきの人参・土を取らずに保存

自家野菜で収穫したにんじんや、通販などで大量に購入すると土がついていることもあります。

土つきの野菜は、土がついているほど長持ちするものです。

なので、土がついたまま新聞紙にくるんで箱やかごに入れて保存しましょう。

こちらは、土付きで人参を長持ちさせて保存しているというツイート。

人参保存・最適な温度と湿度

人参を保存するには、温度と乾燥の対策として湿度も必要です。

そうすることで、長持ちできるのですね。

以下の表にまとめました。

人参保存の温度と湿度
温度 湿度
0~5度 90~95%
季節別人参の保存場所
冷蔵庫 新聞に包んで冷暗所もOK

 

POINT

  • 葉がついている人参は葉の部分と根の部分を別々に保存する
  • 水分をよく拭き取ってから新聞紙に包んで保存する

 

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使いかけの人参保存方法

 
使いかけの人参は、切った部分から痛みが始まります。

なので、切り口に少しでも空気が触れないようにしっかりラップで包んで冷蔵庫で保存してくださいね。

切った物は切り口から傷み始めるので、ぴったりとラップで包んで冷蔵庫に入れておきます。

人参芽

3日~4日位で使い切るようにしましょう。

人参の尾から切って使うと、保存しているうちに芽が出てきてしまします。

人参をすこしでも長持ちさせるには、人参はヘタの部分から切って使うといいですよ。

ただし、りんごやバナナなどのエチレンガスを発するフルーツと一緒に保存すると苦みが出やすくなりますので注意をしましょうね。

また、にんじんは冷凍保存ができますが、丸のまま冷凍してしまうと使う時とても不便なので

調理しやすい形に切ってから冷凍しましょうね。

こんな風に、スライスや細い棒状に切って保存袋などに入れて冷凍するといいですよ。
にんじんをジップロックで冷凍保存

このように小分けにして保存しておけば、使いたい時にすぐ取り出せるので便利です!

冷凍したにんじんは、一度繊維が壊れているため火が通りやすくなっていて時短にもなって良いですね!

 

切った人参の保存方法
準備品 サランラップ ジップロックかビニール袋
保存方法 サランラップでピッタリと包む 調理しやすい形に切り保存袋へ
保存場所 冷蔵庫 冷凍庫
期間 3~4日 3ヶ月~半年

 

POINT

  • 冷凍庫へ保存する時の裏技!

ジップロックへ人参を入れたら、付箋で日付を書いておきましょう。

ジップロックへ直接日付を書くよりも目立つし、マジックは透過性があるので直接に書かないことをおすすめします。

やってみてね♫

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丸ごと人参を冬に常温保存する方法と期間

ここでは、丸ごとのにんじんを常温で保存する方法と期間を紹介しますね。

まずは、葉の部分を切り落とし、丸ごと保存しましょう。

にんじんの冬場の常温保存期間

洗った丸ごと人参を冬場に保存する場合は1週間~10日程度です。

マンションならば、暖房を入れない寒い部屋(冷暗所)で保存するといいですね。

土がついたままで、箱やカゴまたは、発泡スチロールの中に立てて保存するとワンシーズンもつことも。

冬の外気の状態によりますが、長期保存するならば土付きがいいですよ。

食べる時に食べる分を、水道で土を洗いながして使いましょう。

冬場の常温保存期間:1週間~10日程度

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にんじんの作り置きの保存方法

にんじんの作り置きレシピについてご紹介しますね。

にんじんは栄養豊富なので、積極的に食べていきたいですよね。

しかし、食事のたびに作るのは大変なことです。

時間のあるときにまとめて作っておいて、冷蔵庫に常に一品ストックしておくと楽に栄養素をプラスすることができますよ。

ひらひらにんじんのきんぴら

ひらひらにんじんのきんぴら

材料:

  • にんじん  1本
  • ごま油   大さじ1
  • みりん   大さじ1
  • 醤油    大さじ1
  • すりごま  大さじ1

作り方:

①にんじんはよく洗い、皮のままピーラーで薄くスライスする。

②フライパンにごま油を中火で熱し、にんじんを炒める。

③しんなりしてきたらみりんと醤油を加え、水分がなくなるまで炒める。

④器に盛り、仕上げにすりごまを振りかけてできあがり!

にんじんが細くなってスライスできなかった分は、細切りにして一緒に炒めればOKですよ♪

 

にんじんとピーマンのやみつきナムル

にんじんとピーマンのやみつきナムル

材料:

  • にんじん  1本
  • ピーマン  2個
  • 鶏がらスープの素  小さじ1
  • 醤油    小さじ1
  • ごま油   大さじ1
  • すりごま  大さじ1

作り方:

①にんじんは細切りや短冊切りなど、食べやすい大きさに切る。ピーマンは細切りに。

②①を耐熱容器に入れ、鶏がらスープの素・醤油・ごま油を回しかけ、ふんわりとラップをして電子レンジで600W3分加熱する。

③すりごま適量を入れ、混ぜ合わせてできあがり!

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ピクルスにして保存する方法

お酢が持つ強い殺菌効果のおかげで、ピクルスにしておけばより長く保存することができます。

ここでは、にんじんをピクルスにして保存する方法をご紹介しますね。

ピクルスの作り方

野菜と保存瓶を煮沸殺菌し、4ヶ月以上持たせる方法もあるようですが、ここではササッと作れる簡単な方法をご紹介します。

作り方はとっても簡単!

好きな野菜を切って、ピクルス液に漬けるだけです。

基本のピクルス液

材料:

  • にんじん  1本
  • 水     1/2カップ
  • 酢     大さじ4
  • 砂糖    大さじ2
  • 塩     小さじ1/2

作り方:

①材料を全て耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをかけて電子レンジで600W2分加熱する。
②ラップを外し、粗熱がとれるまで置いておき、冷蔵庫へ。

 

POINT

  • 電子レンジで加熱することで砂糖が溶け、綺麗に混ぜ合わせられます。
  • 上で紹介した基本のピクルス液に、白ワインやローリエなどを加えれば風味が豊かになって良いですよ。
    是非色々と試してみてくださいね。

こちらは、ピクルスにして保存されているというツイート


にんじんだけでなく、きゅうり・パプリカ・かぼちゃなど色鮮やかな野菜と一緒に漬け込めば、見た目にも楽しくてウキウキしてしまいますね♪

ピクルスの保存期間

ピクルス液に漬け、密閉して冷蔵庫保存することで、2週間程度保存することができますよ。

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干しにんじんにして保存する方法

ここではにんじんを干して保存する方法を紹介しますね。

「にんじんを干す」だなんて意外かもしれませんが、にんじんは天日干しにすることで旨味も栄養もググッとアップするんです!

昔から、野菜を無駄なく使いきり長期保存が可能な方法なのですよ(^o^)

干しにんじんの作り方

干しにんじんの作り方は、とても簡単!

①にんじんを使いやすい大きさに切る

②切り口の水分はよく拭き取っておく

干しにんじん拭き取る

③ザルやカゴに重ならないように並べて、干す

これだけでOKです!

POINT

  • にんじんを上手に干すコツ!

にんじんを切るときはなるべく大きさ・厚さを均一にしましょう。
くっついてしまわないよう、時々ひっくり返すと良いですよ。

干しにんじん・干す時間はどれくらい?

にんじんを干すタイミングは、天気の良い日の10時~15時が最適。

季節によって異なりますが、2~3日干せば乾燥するでしょう。

日が沈んできたら室内に取り込み、また翌日外に干す作業を繰り返します。

注意点

干しにんじんに湿気は大敵です。

カビが生える恐れがあるので、雨が降りそうなときは

洗濯物と同じイメージで室内に取り込みましょう!

ホント

洗濯ものみたい

実際、私はベランダで洗濯物と一緒に干していますよ☆

干しにんじん網

干しにんじんの保存方法と期間

干し人参は、乾燥ができたのを確認したらジップロックの中にいれて

空気を抜いてから常温か冷蔵庫へ保管しましょう。

保存期間を以下にまとめました。

干し人参保存
状態 期間
半乾燥 5日ほど
完全乾燥 3週間ほど

干し野菜の栄養価について

野菜を干すことで、野菜に含まれるカリウムやカルシウム、鉄などの栄養価が高くなると報告されています。

また、家庭では栄養成分が損なわないためにも

乾燥後は、すぐに真空パックするか、早く利用することをオススメします。

鎌倉女子大学・家政学部管理栄養学科・谷口 亜樹子氏の文献は以下に述べられています。

「食の科学“干し野菜”を考える」より引用

野菜は,特にカリウムが多く,その他,リン,カルシウム,鉄が多いのが特徴です。

ビタミン類は,特に緑黄色野菜にはカロテノイドのプロビタミンAが多く

ビタミンCは葉菜類,果菜類に多い。

天日干しにより日光にさらされることや乾燥加熱処理により,

これらのビタミンは減少してしまいます。

これらのビタミンは短時間で,乾燥をできるだけ低温で行うことにより減少を抑え

ることができますが、生野菜に比べて少なくなります。

家庭では栄養成分が損なわないためにも

乾燥後,すぐに真空パックするか,早く利用したほうが良いと考えます。

参考PDF:
「食の科学“干し野菜”を考える」はダウンロードができます。
実教出版・「食の科学“干し野菜”を考える」

 

電子レンジを使った干し方

干しにんじんは、電子レンジでも作ることができます!

ただし、天日干し乾燥に比べて変化が急に訪れるので、様子を見ながら作ってみてくださいね。

作り方:

①電子レンジのターンテーブルにキッチンペーパーを敷き、にんじんを並べる。
電子レンジにんじん

②600Wで10分加熱する。

③以降、必ず様子を見ながら1分ずつ加熱する。

④触ってみて、好みの固さになったらできあがり!
電子レンジにんじん乾燥

POINT

  • 電子レンジで上手に干すコツ!

600Wで10分の加熱時間はあくまで目安です。

にんじんの厚さやサイズによって時間は変わってきますので、こまめに仕上がりをチェックしましょう!

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干しにんじんを使ったレシピ

ここでは、干し人参を使ったレシピを紹介しますね。

干した人参でこそのレシピですよ。

にんじんチップス

干し野菜の定番レシピですね。

作り方は、170度の油で揚げるだけです!

乾燥させて水分を飛ばしてあるので、すぐにパリパリに仕上がります。

パリッと揚がったら、お好みで塩を振ってお召し上がりください♪

干し野菜のマリネ

干しにんじんのマリネ

材料:

  • 米酢  大さじ4
  • 砂糖  大さじ3
  • 塩コショウ   適量
  • オリーブオイル 適量

作り方:

①フライパンにオリーブオイルを熱し、干しにんじんが油と馴染んで柔らかくなるまで炒めます。

②米酢・砂糖・塩コショウを合わせたマリネ液に、干しにんじんを漬け込んだらできあがり!

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まとめ

  • にんじんの保存方法の基本3原則
  • 使いかけの保存方法
  • 丸ごと人参を常温での保存方法と期間
  • 冷蔵庫保存方法と期間
  • 冷凍室保存方法と期間
  • にんじんの作り置きの保存方法
  • ピクルスにして保存する方法
  • 干しにんじんにして保存する方法

を紹介しました。

にんじんは様々な料理に活用できるのはもちろんですが、美容や健康にもピッタリの野菜です。

是非正しい保存方法で、新鮮なおいしいにんじん料理を楽しんでくださいね。