レモン洗う

スーパーで買い物をすると輸入レモンが棚に並んでいます。

様々な料理でレモンが大活躍しますね。

でも、輸入レモンはOPP・TBS・マザイルと表記されたポストハーベスト農薬が使用されており、日本では食品添加物になっているのですが

消費者としてはちょっと心配になってしまうことも・・・。

ここでは

  • 国産無農薬レモンと国産と外国産の農薬使用レモンを洗う方法

外国産レモンの防カビ剤を落として安心して使えるために

厚生省のホームページと農薬読本のホームページを引用しながら

お伝えしますね。

レモンは、皮の部分にビタミンCをはじめとしたファイトケミカルのエリオシトシンなど、有効成分が沢山含まれており「枸櫞皮(くえんひ)」と呼ばれ漢方にも取り入れられてるものなのです。

私はレモンを絞ったり、皮ごと長期保存していく時には国産無農薬レモンを使用しています。

国産無農薬レモンは通販で購入することができて便利ですが、手軽に購入できるスーパーで外国産の農薬使用したレモンを購入したときには是非参考にしてくださいね。

尚、写真は私が作業しているものを投稿しています。



レモンをスーパーで購入時に確認しておくことは?

スーパーに行くとまずは国産レモンか輸入レモンかと見ますね。
国産でも農薬を使用しているのか、無農薬なのか?確認をします。
おおよそ、国産無農薬のものは茶色の傷があったり小さくて表面がネットリと蝋(ロウ)のような感じはしていませんね。
外国産のレモンを購入する時には、ビニール袋の表記されているものが「防カビ剤使用」なのか「防カビ不使用」なのか確認をしておきましょう。
外国産のレモンを購入するときには、「防カビ不使用」のものを選んでくださいね。

左は外国産レモンで右は国産無農薬レモン。
大きさも違い、国産無農薬レモンは多少の傷もありますね。

国産無農薬とレモン外国産レモン

国産無農薬レモンの表面についているものは?

 
国産の無農薬レモンを購入すると、白い粉のようなものが付着していることがあります。
これは、ワックスブルームという植物が生み出す分泌物です。
これは、乾燥と低温、強い日照、さらには害虫や病害などからも身を守る防具の役割があって人体には無害なものです。
そして、表面がつやつやしているものは、鮮度保存被膜剤はフルーツワックスとも呼ばれ、乾燥を防ぎ、鮮度を保つための食品添加物です。チョコレートやキャンディなどお菓子にも使われていて、食べても問題ありません。
 

農薬はどういうもの?

農薬は、栽培の工程で虫よけや病気予防のため栽培中に使われている薬剤で、国産も外国産でも「無農薬」と表示されていなけれ使用されています。
外国産でも国産でも「無農薬」と表示されている以外は、ただの流水だけでは落ちません。
 
厚生労働省では残留農薬についての説明、東京都福祉保健局東京都市場衛生検査所では、平成29年度輸入果実等の防カビ剤検査結果に対する説明を各ホームページで紹介しています。
 
参考記事:

こちらは、厚生労働省のホームページ「残留農薬」について紹介されています。
農薬などにより、健康を損なうおそれがないように、残留農薬基準の設定をされている機関について紹介されていますね。

厚生労働省ホームページ「残留農薬」に関するページ

こちらは、東京都福祉保健局東京都市場衛生検査所ホームページ「平成29年度輸入果実等の防カビ剤検査結果」に関するページです。
平成29年度の輸入果実などの防カビ剤(または防ばい剤)の検査結果について公表されています。

東京都福祉保健局東京都市場衛生検査所ホームページ「平成29年度輸入果実等の防カビ剤検査結果」に関するページ
 

また、群馬県の農薬読本のホームページでは、農薬についての情報をわかりやすく紹介しています。
群馬県農薬読本のホームページ「ちょっと気になる農薬のはなし」

 

防カビ剤とは?外国産レモンだけに使用されている

そして、一番しっかり洗い流して落とすべきは防かび剤です。
これは、「防ばい」とも表記されています。
防カビ剤は、外国産レモンだけに使用されおり、国産には使用されません。
輸入される際にカビが生えたり腐ったりするのを防ぐために使われる薬剤で、皮に染み込んでいるので表面を洗うだけでは落ちないのです。
防カビ剤を使用しているレモンならば、「果肉や果汁だけを使うようにしよう。」と用途を考えたり、皮ごと使いたい場合は「洗い方に気をつけなければ」と注意する必要がありますね。
 
アメリカ産のレモンをバラ売りしてある表示です。防カビは使用していないけども他の農薬は使用してます。

レモンのバラ売り防カビ不使用
 
輸入レモンの防カビ剤使用を示す表示

輸入レモンの防カビ表示

レモンの棚のところには、メキシコ産ライムも販売されていますが、こちらは防カビ使用してる「防ばい」と表示されていますね。

ライムのメキシコ産防カビ剤使用

POINT

  • 外国産の防カビ不使用レモンは輸送中の品質劣化防止に殺虫剤や殺菌剤を使っている可能性がある。
  • 収穫後のへた落ち防止として農薬2・4-Dを使用している可能性がある。
  • 防かび剤は浸透性で皮に染込でおり、一般的な洗い方『塩で皮の表面を洗うやり方』では、落とせない。

なので、外国産のレモンを購入したら洗い方について知っておく必要があります
 

防カビ剤の食品添加物についての安全性は?

厚生労働省では食品添加物についてどのように取り扱っているのでしょうか?
食品衛生法では、食品の加工や保存を目的に使用されたものを食品添加物としていて、防かび剤は保存のために使われているので食品添加物に分類されています。
日本で流通する食品に使われる添加物は、食品安全委員会によって「一日摂取許容量」が設定され、これを超えないように食品ごとの使用量の基準が決められています。
農薬やポストハーベストも同じく、一日摂取許容量(ADI)というう安全基準が用いられています。
これはヒトが一生涯毎日摂取しても健康に一切の影響を及ぼさない量ということです。
このADIを日本人の平均的な食生活に合わせながら、各食品、各作物に按分して、それぞれの食品・作物に対して、その物質がどれぐらいの濃度含まれていていいかという安全基準が決ます。
食品添加物(ポストハーベスト含む)、農薬も、この安全基準を満たしていないと食品・作物を流通させてはいけないと食品衛生法や農薬取締法で定められています。
以下に厚生労働省のホームページを紹介します。
 
参考記事:

こちらは、厚生労働省ホームページの「食品添加物」「よくある質問 (消費者向け)」に関するページです。
食品添加物のルールや食品添加物の使用が認められているものについて説明されています。

厚生労働省ホームページの「食品添加物」「よくある質問 (消費者向け)」に関するページ
 

こちらは、厚生労働省ホームページ「防カビ剤(ポストハーベスト農薬)についてQ&A (PDF)」に関するページです。
アメリカとの交渉では、収穫後に使用される防カビ剤は引き続き食品添加物として取り扱うことを前提に食品添加物としての承認手続きを効率化することを説明しています。

厚生労働省ホームページ「防カビ剤(ポストハーベスト農薬)についてQ&A (PDF)」に関するページ

2019年4月現在、厚生労働省が認可している防かび剤は「アゾキシストロビン」「イマザリル」「オルトフェニルフェノール(OPP)」「オルトフェニルフェノールナトリウム」「ジフェニル」「チアベンダゾール(TBZ)」「ピリメタニル」「フルジオキソニル」の8種類です。
輸入に関する厚生労働省のホームページを紹介します。

参考記事:
厚生労働省ホームページ「輸入食品監視業務FAQ」に関するページ
 
厚生労働省ホームページ「輸入手続き」に関するページ

また、群馬県農薬読本のホームページでは、輸入食品が食卓にはいるまでの経過を解説しています。
参考記事:
群馬農薬読本のホームページ「輸入食品検査は行われているか?(PDF)」に関するページ
 

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国産無農薬と農薬使用のレモンの洗い方の違いは?

国産無農薬といえど、レモンがバラ売りをされていれば、多くの人々の手に触れています。
国産でもヌルヌルした人工的なワックスや農薬は洗い落としたいところですね。
しっかり洗うことで、雑菌を落とす効果もあるので、食中毒の予防にも繋がりますよ。
ここでは次の3つの洗い方の説明をしています。

  • 粗塩で洗う方法 (国産無農薬レモン)
  • → 塩の粒子が表面についた雑菌を削り取ってくれます。

  • 食器用洗剤で洗う方法 (国産農薬使用レモン)
  • → 食器用洗剤は食品を洗うのにも使用できます(香りのないものの方がいいです)。
    洗剤は油汚れも落とすくらいなので、農薬を落としてくれます。
    スポンジは「食品洗浄用」と決めて使うようにしましょう。

  • 重曹で洗う (国産と外国産の農薬使用レモン)
  • → 重曹は、自然界にもともと存在する「炭酸水素ナトリウム」という物質のことで、食材の残留農薬を落とすのに向いています。アルカリ性の重曹には、ワックスを分離してそぎ落としてくれます。

 

粗塩を使って洗う方法とは?国産無農薬レモンに適している

国産無農薬といえど、レモンがバラ売りをされていれば、多くの人々の手に触れていますので、ご自宅で粗塩を使って洗いましょう。
粗塩を直接レモンに付けるのではなく、粗塩と少量の水を加えて使用するのがポイントです。

① ボウルの中に塩を入れて、少量の水を加える。

ボウルに粗塩と水加える

② 手で表面全体をこすります。(ヘタや突起部も丁寧にこすります。)

レモンに粗塩すりこむ
③ 流水でしっかり洗い流します。

食器用洗剤を使って洗う方法は?国産と外国産の農薬使用レモンに適している

 
食器用の洗剤の多くは、用途として野菜や果物の洗浄も含まれています。香りが強くない洗剤がおすすめです。
洗ったあとはしっかり洗い流すようにしましょう。

① スポンジに洗剤をつけて泡立てます。
② スポンジで表面全体をこすったり、泡だけをとってレモンの表面を泡で包みながら優しくこすります。
洗剤量は少なくても、洗った後に表面のツルツルが取れてザラザラしていればOK。

レモンをスポンジにつけた洗剤で洗う
③ 流水でしっかり洗い流します。
 

食器用洗剤を使うことに迷う場合は?メラモンスポンジを使う

 
どうしても洗剤を使うことに抵抗があれば、粗塩を使って洗ったあとに、メラミンスポンジ(水だけで綺麗になる!というスポンジです。)を使うのもおすすめです。
ゆっくり丁寧にレモンを押さえるようにしながら洗ってくださいね。
メラミンスポンジです。

水だけで落ちるスポンジ

① メラミンスポンジで皮を傷つけないように丁寧に洗う。
② 洗ったあとに、レモンの表面がザラザラしていたらOK.
洗ってもまだ、ヌルヌルしていたらまだ残留があると考えましょう。

食用の重曹を使って洗う方法は?国産と外国産の農薬使用レモンに適している

 
こちらも、食器用洗剤を使うことに抵抗があれば「食用重曹」を使ってくださいね。
食用重曹です。

食用重曹画像

① ボウルに400mlの水を入れます。
② ①へ食用重曹を大さじ1杯程度を入れて、レモンを入れて1分ほどつけておく。
③ そのままスポンジでゆっくり丁寧に優しく押さえるように洗う。
④ ボウルから取り出して、流水で洗い流します。

楽天では、食用にも、洗剤にも使える太陽油脂パックス重曹が販売されていますよ。

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輸入レモンの洗い方は?防カビ剤は下茹でや熱湯につけることが有効

外国産のものも輸入してくる段階で検査されているので、国産と比べて残留農薬が極端に多いということはありません。
防カビ剤は、輸入される際にカビが生えたり腐ったりするのを防ぐために使われる薬剤で、皮に染み込んでいるので表面を洗うだけでは落ちないのです。
ここでは、レモンの皮だけと丸ごとに分けた2つ洗い方の説明をします。

  • 下茹でする方法
  • → レモンの皮だけを使う。(皮だけを使うお菓子やケーキを作る時。)

  • 熱湯に2回漬ける。
  • → レモンを丸ごと使う。(レモンをスライスして皮と果肉を使う時。)

    防かび剤は皮に染み込んでいるので完璧に落とすことはできませが、大幅に減らすことはできます。
    少しでも防カビ剤が入っているなら使いたくないという場合は、皮を取り除いて果汁や果肉だけを使いましょう。
    しかし、果汁だけを使う場合でも、皮と一緒に絞ると皮から出た汁も入ってしまう場合があり注意する必要がありますね。
    その時には、皮をむいてから絞るか、皮を曲げずに絞れるレモン絞り器を使うようにしましょう。
     
    群馬県農薬読本のホームページ版では、調理によって農薬を落とすことができるのか、を取り上げてますので紹介しますね。

    参考記事:
    群馬県農薬読本のホームページ「調理によって農薬を落とすことができるか?(PDF)」に関するページ
     

    下茹でする方法は?レモンの皮だけ茹でる

    下茹でするのは皮だけです。
    茹でるので、皮にあるビタミンCは破壊されるので栄養価はないものの、香りは残りますよ。
    ただし、丸ごとレモンを入れてしまうと、お湯がレモンの果肉の中にまで染み込んでしまいレモンそのものが使えなくなるので注意してくださいね。
     
    ① レモンを皮だけの状態にします。(包丁やピーラーで剥いたり、果汁と果肉を使い切った状態のもの。)

    ピーラーでレモンの皮をむきました。

    レモンをピーラーで皮むき
    ② 鍋に水を入れて沸騰させます。
    ③ 皮を入れて15分茹でます。

    レモンの皮を鍋で煮立てる
    ④ 皮をザルなどにあげてお湯を捨てます。

    茹でたレモンの皮をザルにあげる

    ⑤ もう一度鍋に水を入れて沸騰させます。
    ⑥ 皮を入れてふたたび15分茹でます。
    ⑦ ザルに上げて流水で30秒ほど洗います。
     

    熱湯に2回漬ける方法は?レモンを丸ごと漬ける

     
    1分間であればレモンに水が染み込んでしまうこともありません。
    一度熱湯に入れてから流水で洗い流し、ふたたび新しい熱湯に1分入れるという方法です。
    1回目のお湯には防カビ剤が溶け出しているので、お湯は必ず入れ替えて2回使用しましょう。

    ① 鍋に熱湯を沸かす。
    ② ボウル熱湯を入れ、レモンを入れる。 1分間全体に熱湯が触れるように菜箸などで転がす。

    レモンを熱湯に入れて菜箸で転がす

    ③ ザルにあげて流水で洗い流す。
    ④ もう一度、鍋でお湯を沸かしてボウルへ入れ替える。
    ⑤ 先程のレモンをもう一度入れて1分間菜箸で転がしながら熱湯に浸ける。
    ⑥ 最後に流水で洗い流す。(冷ます効果もある。)

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    おわりに

    国産の無農薬レモンと、国内の農薬使用レモン、外国産の防カビ使用したレモンの洗い方を紹介しました。

    消費者は、農薬や防カビ剤ははどのようなもなのかを理解し、安心して利用できるようにしたいものですね。